社史や記念誌を制作するといっても、目的や内容によって様々な形式や種類があります。
企業を代表して社史づくりや記念誌制作の担当者になった方は、社史や記念誌に関してよく理解して、
それに基づき何をコンセプトに制作作業を進めるかを熟考する必要があります。
自社ですべての作業を行うこともあれば、社外の制作会社にサポートをしてもらいながら制作することもあります。
どのようなプロセスで社史づくりや記念誌制作を進めるにしても、失敗しない書籍を制作するためには以下のような内容を抑えておくとより効果的です。
社史づくりや記念誌制作を始める前に知っておきたいこと
会社の周年記念や上場記念、または新しい代表が就任したとき、学校の開校・閉校など、企業や団体の節目に社史や記念誌を制作されることがあります。
ただ単に社史づくりや記念誌制作といっても、むやみに初めてしまうと担当者によってコンセプトがマチマチになってしまい、
結果的に統一感がなく読みにくい社史や記念誌に仕上がってしまいます。
そのため、制作作業を開始するまえには、以下のようなことを念頭に準備を進めていくことが大切になります。
基本は、いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように!
社史や記念誌を制作するときの準備段階では、「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どのように」という基本のフレームワークを活用します。
まずは最初に、社史づくりや記念誌制作の
「いつ」にあたる部分では、スケジュールや発刊する時期を明確にすることが大切です。
制作期間は一年から二年、長いときには三年くらいかかることがあります。
この期間を長いと思うか短いと思うかは人それぞれですが、スケジュール管理がきちんと行われていれば
資料収集や関係者への取材なども効率的に進めることができます。
社内に限らず、外部の関係者の方たちにも影響する社史・記念誌制作は、スケジュールに合わせて完成させるのが第一優先すべきことです。
発刊期日を過ぎると企業の信用問題にも関わってくるので、確実に間に合わせる努力や明確な計画が必要です。
続いて、
「どこで」にあたる点は社史や記念誌を制作する部署である「編纂(へんせん)委員会」の拠点になる場所のことを指します。
集めてきた資料や関係者からの取材内容は編纂委員会に担当するスタッフ全員が閲覧し、共有できることが大切だからです。
そのため、編纂作業に集中できる場所が必要ですし、組織を運営するためにはこういった場所を確保することが大切なのです。
「誰が」は、編纂の担当者を選定することを指します。社史や記念誌は、当該企業のことをより詳しく知る人が担当したほうが良いとも言われていますが、
資料収集や取材の担当者、執筆や編集の担当者、そしてデザイン担当者など、役割によって分担分けをすることでより効率が良くなります。
編纂委員会を作り専任者を選定するときに、どうしても自社だけでは非効率だと感じたときには外部の制作会社などに依頼して
編纂作業を任せたほうが良い場合もあります。
編纂委員会を選定すると、
「何を」という部分を詰めていきます。
ここでは、社史や記念誌に何を書くかということを考えます。
社史は企業の創業から現在に至るまでの歴史書のような意味合いの文書が多くなりますが、
場合によっては新たな歴史だけを掲載する略史というタイプの社史もあります。
記念誌は企業の周年祝いの際に制作されることが多いことから、記念式典で関係者に配布されます。
どのような種類の社史や記念誌を制作するのか、といったことを明確にすることで効果的な企画書を作ることができます。
続いて
「なぜ」という部分ですが、これは「どうして今、社史や記念誌を制作するのか」ということを指します。
目的がなければ制作する意味がないですし、目的を達成することで得られる効果を知るためにはとても大切なことです。
社史づくり・記念誌制作の企画をするうえで大切なこととして、最後にご紹介するのが
「どのように」という点です。
これは、「どのくらいの予算」で「どのようなプロセスで進めるか」といったことを考えます。
企業によって制作にかけられる予算が違いますし、自社で行う作業と、外部の制作会社やデザイン会社に依頼する部分はどこか、
といった点もよく検討する必要があります。
※社史や記念誌の制作作業をよく検討することなく闇雲に進めてしまうと、途中で問題が生じたり、費用が足りなかったり、
時間を無駄にしてしまったりということもあります。
そのため、「いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように」という基本を軸に、制作を開始する前にしっかりと企画し準備することが大事だといえるでしょう。
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